2021年3月8日

昨年末、建築家の内藤廣さんの設計図面集を購入しました。

 

内藤さんの建築で、この地方で有名なのは、三重県にある「海の博物館」です。

 

 

 

 

 

海の博物館HPより

 

 

木造建築で、この建築で建築学会書も受賞されました。

 

そんな建築家の図面集なので、これは買わなくてはと思い、購入した次第です。

 

図面は、当初は手書き図面でしたが、2000年あたりからCAD化されたようです。

 

手書き図面もCAD図面も内容が克明に描かれていて、美しい図面でした。

 

 

 

安藤忠雄さんの図面を見た時も感動して、額にいれて飾っておきたいと思ったものですが、内藤さんの図面も同じく飾りたくなるような図面です。

 

 

 

さて、この図面ですが、今の設計業界はほとんどCAD化されて、データで保存ができます。

 

でも、これまでのコンピューターの記録媒体の歴史を振り返ってみると、コンピューターが出始めた頃は、磁気テープか、あるいはなんとも心許ないペラペラのフロッピーディスクというものに保存していました。

 

それからしばらくして、光磁気ディスク(MO)、光ディスク(CD-ROM、DVD)、USBメモリなどに変遷してきました。

 

 

 

こうしてみると、技術の発展が早いので、媒体もソフトもどんどん変化していきます。

 

 

デジタルって意外とこころもとないですよね。

 

 

 

内藤さんは、長い年月を考えると、やはり頼りになるのは古典的な紙媒体だとおっしゃっています。

 

そして、建物は百年以上の時を生き抜いてもらいたいもので、設計者がたとえいなくなっても、意図した空間の質を未来に伝える必要があると考えたそうです。

 

そこで、図面のハブとした矩形図を中心に、1枚の図面にあらゆる情報を見通せる図面を作成して、経年劣化しない特殊紙にプリントし、額装して施主に寄贈しているそうです。

 

すごいですね。

 

おそらくその図面はこのような図面ではないかと思います。

 

 

 

 

この図面には、基礎の配筋、仕上げ、設備のルート、照明、メンテナンスデッキ、点検口などあらゆる情報が克明に記入されています。

 

気が遠くなるような作業量ですが、一流の方は考え方も一流なのですね。

 

 

建築、図面に対する姿勢 。。。。。。。

 

 

見習わなくては。

 

 

 

 

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