15:面白い建築用語

2019年12月3日

今回は、日常でよく使うことばが建築用語になるとどんな意味になるのか、ご紹介します。

 

1)笑う・・・本来くっついていなければならない部分に隙間があくこと。

2)逃げ(遊び)・・・部材の歪みや誤差の調整のために、部材間の位置や寸法に余裕を持たせること。

3)水・・・水平のこと。

4)いじめる・・・仕口などが、かたくて入らない材料を無理に入れたり、あるいは片方の部材を切り欠くなどして、いじめて無理やり納めること。

5)いってこい・・・長い材料を一度送り出してから、引いて所定の位置におさめること。

6)芋(芋目地)・・・タイルや煉瓦で縦目地をそろえて張ったり、積むこと。

7)馬(馬目地)・・・タイルや煉瓦で縦目地を交互にして張ったり、積むこと。

8)チリ・・・2つの面の段差のこと

9)留・・・2つの材料の出隅を45°にカットして合わせること。

10)馬鹿(馬鹿棒)・・・工事現場にある木切を使って、所定の長さのところに横線を引いて、多くの箇所に所定の長さ(高さ)の位置に印をつけるための簡易的な道具のこと。

11)鼻(鼻隠し)・・・屋根の垂木の先端を隠すための板のこと。

12)ラーメン・・・柱と梁から構成される構造形式のこと。

13)拝む・・・直立しているべきものが傾いていること。

 

まだまだありますが、今回はこんなところにしますね。

 

これらの用語の中で、設計あるいは現場で特に注意しなくてはいけないのは「逃げ」です。

「逃げ」の無い設計は無理な施工につながり、結果的に汚くなってしまったり、納まらなくなってしまいます。

 

一般的には「逃げ」というと、ネガティブな感じがしますが、現場での施工が多い建築ではとっても重要なんですね。

 

建築に限らずこの「逃げ」という考え方は重要な気がします。

 

 

 

 

 

 

 

 

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