瓦屋根と金属屋根、重さはどれくらい違う?|屋根の重量と耐震性を考える

最近では、新築の住宅で瓦屋根の家はほとんど見ません。
瓦屋根は、耐久性もあり、落ち着いた雰囲気でとてもいいんですけどね。
特に、一文字瓦は品もよく、僕は大好きです。
ただ、瓦屋根の難点は、重量が重くて、値段も高いということです。
そんなこともあり、最近では金属屋根が多いのかもしれません。
若い人には、瓦屋根と言ってもピンとこないかもしれませんね。
昔の家では、瓦屋根が多くありました。
今でも、田園風景の中にある古い住宅や、郊外の住宅地を歩いていると、
瓦屋根の家をよく見かけます。
一方、都市部の新しい住宅では、金属屋根を使った家もずいぶん増えてきました。
「瓦は重いから、地震のことを考えるなら金属屋根のほうがいいのでは?」
そう思われる方もいるかもしれません。
では、実際に瓦屋根と金属屋根では、どれくらい重さが違うのでしょうか。
概算ですが、瓦は1㎡あたり60Kgです。
一方、金属屋根のガルバリウム鋼板では、1㎡あたり5Kgです。
例えば、30坪の総2階縦の家で、四寸勾配くらいの屋根で換算すると
瓦屋根では、約3,200Kg,
ガルバリウム屋根ですと、約260Kg
瓦屋根は金属屋の12倍も重いんですね。
大きな地震が起きると、多くの瓦屋根の古い家が倒壊しています。
それは、瓦が重いからとも言えますが、
実際は、屋根を支える構造体に問題があるわけです。
というのは、1981年以前に建てられた家は、
旧耐震基準で建てられています。
旧耐震基準では、震度5程度の地震で倒れないことが目的でした。
そのため、最近の震度6、6強、7といった地震では
倒壊してしまうんですね。
ところで、地震ではどんな力が家に加わるか
簡単なイラストでご説明します。

この図でモーメントとは、「物体を回転させようとする力」のことです。
この力は重い屋根ほど、大きくなるので、
瓦屋根は、地震に不利になるわけですね。
そのため、もし古い瓦屋根の家にお住まいの方は
屋根を軽い金属屋根に変えると、耐震性が向上することになります。
それでは、耐震性を考えたら、瓦屋根はやめたほうがいいのか
というと、そうではありません。
設計の段階で、瓦屋根を葺くという前提で
構造設計すればいいわけです。
今の耐震基準は、新耐震基準であり、2000年以降は
さらに強化されています。
瓦屋根にしても、なんら心配はいりませんよ。
今回は、屋根の重さと、耐震性について考えてみました。

