2020年12月9日

先週後半は、東京で行事が重なり、そのついでに森美術館で開催中の「STARS展]という展覧会を見てきました。

 

この展覧会は、現代美術のスターたちというテーマで、国際的に活躍されている芸術家6人の初期作品から最新作までを紹介しています。

 

その6人とは

 

「草間彌生」「リー・ウーハン」「宮島辰雄」「村上隆」「奈良美智」「杉本博司」です。

 

有名な方ばかりですね。

 

 

『Miss  M00nlight』 奈良美智

 

 

 

 

 

 

 

 

『関係項』 リー・ウーハン

 

 

 

 

『30万年の時計』 宮島達男

 

 

奈良さんといえば、目の釣り上がったちょっと意地悪そうで、可愛い少女の絵が有名ですね。

無邪気さと怖さを感じます。

 

宮崎さんとか、リー・ウーハンさんなど、現代アート作品は、コンセプチュアルすぎてよくわからない面もありますが、こうした「なぜ」を呼び起こす存在がアートというもので、想像力がかき立てられることが大事なようです。

 

 

僕は特に村上隆さんが好きです。

 

村上さんといえば、「お花」と「フィギュア」で有名ですよね。

 

作品は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中でも、僕は特にフラワーシリーズが好きです。

 

実は事務所開設時に、思い切って「お花」のリトグラフを購入しました。

 

「空中キャンプ」という作品です。

 

この「お花」たちのように愉快に仕事ができたらいいなとの思いをこめて、事務所の自席の後ろに飾っています。

 

「お花」達の顔は、天真爛漫な笑顔あり、泣きっ面あり、目を閉じた顔あり、人生いろいろです。

 

 

 

 

 

 

さて、村上さんといえば、建築の世界とも少しかかわりがあります。

 

 

 

村上隆さんは、「スーパーフラット」というコンセプトで、日本の伝統的絵画のように、平面的で二次元的、さらに余白が多く、遠近法のない概念を提唱されています。

 

これはあらゆるものをヒエラルキーなく等価に扱うという概念だそうです。

 

そうした概念に近い建築の一つとして、金沢の「21世紀美術館」があります。

 

 

 

 

 

 

この建築は、建築がもともと持つ、正面性とか構造的なヒエラルキーを極力解き放とう、解体しようとした建築といえます。

 

21世紀美術館は、建物に表と裏がなく、どこからでも人々が訪れることができるよう円形の形状になっていて、建物に正面性ができることを拒んでいます。

 

そして、展示室においても、一般的な美術館では、順番に一筆描きのように廻るのに対して、常設と企画の展示室を分散させて、さまざまな順番での鑑賞を可能として、ヒエラルキーをなくしています。

 

地域に開放された美術館の成功例です。

 

このように、アートでも建築でも、これまでに見えていなかった価値観や形を、実際に見せてくれた時に、感動したり、驚いたりします。

 

建築において、使い勝手のよい、当たり前の空間も良いですが、当たり前でない時、使い手の想像力を刺激すると言う要素も大事なんでしょうね。

 

展覧会を見ながら、思ったことでした。

 

 

 

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