2019年11月30日

先日、BSプレミアムで「黄色い煉瓦」という番組を見ました。

 

これはアメリカの建築家で、フランク・ロイド・ライトという建築家が日本で、帝国ホテルを建てる時に、外壁に黄色い煉瓦を使いたいと考え、そのレンガを作ることのできる職人さんを探し、常滑の久田吉之助という煉瓦職人に依頼するという実話のドラマです。

(ちなみに、ライトはル・コルビュジェ、ミース・ファン・デル・ローエと並ぶ近代建築の三大巨匠の一人です)

 

当時、日本では赤い煉瓦はできたそうですが、黄色い煉瓦は作ることは困難で、久田吉之助氏にしか出来なかったそうです。

この吉之助氏も黄色い煉瓦を作るために試行錯誤を重ね、苦労して焼成に成功したわけですが、その煉瓦を現場に納めるまでの紆余曲折を描いたドラマです。

 

その内容も面白かったのですが、僕が感じたのは、職人さんが新しく一つの材料を作りあげる過程の情熱、苦労を考えた時に、建築士はなんと恵まれた仕事なのだろうということでした。

 

僕たち建築士は、今回の設計にはどんな材料が合うだろうかと考え、いろいろ探すわけですが、こうした材料の一つ一つの開発には、職人さん、あるいは技術者の並々ならぬ苦労があるわけですね。

 

その苦労の結果をあれがいい、これがいいといって選ばせてもらうわけです。

しっかり考えて、特徴を活かして、ありがたく使わないといけませんね。

 

そんな思いにさせてくれるドラマでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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