2019年11月14日

建築家の槇文彦さんの講演会に行ってきました。

大阪の大阪市立中央公会堂で開催されましたが、夕方6寺半から開演でしたので、家族で朝早く出て、枚方T-SITEと司馬遼太郎記念館を見てから、家族はショッピング、僕は講演会といった予定で動きました。

 

槇さんはあの国立競技場のコンペで、ザハ氏の案は建物が巨大で、景観にそぐわないと疑問を投げかけ、結果的にコンペが白紙に戻ったきっかけを作った方です。

 

今年で91歳になられますが、現役でご活躍されています。

僕が最も尊敬する建築家の一人で、品がよく、端正な建築は大好きです。

 

講演会は早く行ったので、一番前の席に座ることができ、初めてお顔を間近で拝見できました。

槇さんは、近代建築の巨匠で僕たち見れば歴史上の人物でもある、ル・コルビュジェとも接点があり、丹下健三研究室、チーム・テン、CIAM,メタボリズム運動など、建築史に残るいろいろな事象に関わりを持ちながら、近代建築の発展の真っ只中で活躍されてきた方なので、そういった方に実際にお会いでき、同じ空気を吸えたことに感動すら覚えます。

 

ご高齢にもかかわらず、立ったまま講演されたことに驚きました。

 

講演会で、槇さんがおっしゃったのは、

1)都市には、広場や公園などのパブリック・スペースが必要で、人々はそこで集ったり、あるいは孤独を楽しむことができ、それが豊さにつながる。

2)空間をシェアするということも、これからは考えられるのではないか。

3)空間が人を刺激して、新たな行動につながる。

4)建築で重要なのは、「形」ではなく、「空間の質」である。

5)建築は楽しくなければならない。

 

とても勉強になりました。

建築は空間を造るわけですから、空間の質が重要というのはもっともですね。

でも、同時に形もできてしまうわけで、槇さんも形ができる以上、あらゆる手を尽くして造って行くともおっしゃていました。

 

こうしたお話を聞くにつけ、建築という仕事に関われることに幸せを感じます。

 

現在も世界各国で、槇さんの設計の建築が造れていますが、いつまでも造り続けていただきたいなと願うばかりです。

 

 

 

 

 

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