18:理想の「住まい」に対する要望って何だろう?
住宅を新築あるいはリフォームするときに、いったいどんな要望が多いのでしょうか。
平成22年に国交省が、「住生活に関する国民アンケート」を実施しました。
そこで、「住まい」に対するいろいろな要望がまとめられています。
いくつかご紹介しますね。
(1)現在の住まいに対した不満に思っていること
・省エネ性
・バリアフリー性
(2)理想の住まいを実現するために重要視するもの
■ 性能面
・採光・通気性がよい
・地震に強い(耐震性)
・断熱性など省エネルギー性にすぐれている
■ コスト面
・水道・光熱費などのランニングコストが安い
(3)リフォームしたい機能
・窓の断熱改修などの「省エネルギー化」
・台所・キッチンなどの設備改修
などが挙げられています。
現状の住まいでも、新築する場合でも、あるいはリフォームする場合でも重要視されているのが「省エネ性」です。
省エネに対するみなさんの感心の高さが窺えますね。
意外だったのは新築する場合の「コスト面」で、建設費などのイニシャルコストを重要視するという回答が少なかったことです。
全体の9%ほどでした。
ただ、省エネ性を高めるためには、やはりコストという問題が必ず発生してきますので、実際に建てるときにはこの問題が最重要課題に躍り出てくるのではないかと思います。
参考までに「理想の住まいを実現するために重要視するもの」のアンケート結果のグラフを添付します。
昨今、「温暖化」の問題が叫ばれていますが、この省エネ性、あるいは低ランニングコストという問題は設計する上で大変重要な課題になってくると思います。
さて、その省エネ性を考える場合ですが、どのような方法があるのでしょうか。
それには2通りありますが、一つは「建物による方法」と、もう一つは「設備による方法」です。
建物による方法とは基本的にいかに「負荷を低減する」かであり、設備による方法とはいかに「効率的に使用」するかということになります。
それでは、まずこの「負荷を低減する」という課題について、う少し詳しく考えていきたいと思います。
こに問題については、次回のコラムでまとめてみます。
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