16:外装材のいろいろ、そして使い方

2019年12月20日

住宅の外装材にはいろいろな種類があります。

 

一般的によく使われるのは、窯業系サイディング、金属サイディングだと思います。

その他には、タイル、左官仕上げ、天然木の羽目板張り、ALC(軽量気泡コンクリート)などがあげられます。

 

中でも窯業系サイディングはかなり使われているのではないでしょうか。

最近のサイディングはとってもよくできていて、耐久性はもちろんですが、デザイン的にかなりの種類があります。

左官仕上調、木目調、タイル調、石調などあらゆるものが用意されています。

 

例えばタイル調のサイディングでは、僕たち専門家が見ても一瞬本物か?と考えてしまうほどです。

特に建て売り住宅とか分譲住宅などでは、これらのサイディングがよく使われていいます。

どのサイディングもよくできているので、デザイン的にもいいものが多いのですが、ひとつ難点をいえば、あまりにも施工例が多いので、「あれ、どこかで見たな」という感じになってしまうことでしょうか。

 

僕たち建築士が設計する場合でも、予算があって、タイル張りとか左官仕上げなどにできれば差別化ができますが、そうではない場合はサイディングを使うケースも結構多いと思います。

 

予算的にも意匠的にも大変使いやすい材料ですから。

 

そうすると、先ほどの建て売り住宅とか、分譲住宅とどう差別化したらいいのでしょうか。

せっかく建築士に頼んで注文住宅を造るわけですから、なにか違いがほしいですよね。

 

いろんな建築士さんが設計したサイディングを使った住宅を見てみると、やはり何か違います。

何が違うのでしょうか。

 

当然建物のデザイン、シルエットなどはセンスがよくて、かっこいいのですが、材料に限って見てみても何か違います。

 

それは、材料の組み合わせだったり、細かな納まりに気が効いていたり、色合いの選択だったり、既成材料に一手間かけたりなど、ちょっとしたことなのですが、そうした配慮によって全体から受ける印象が違ってくるんですね。

 

同じ既製材料を使っていても、設計によっては、こんな感じになるんだと感心してしまうこともしばしば。

こうした既製品の使い方に設計者の腕が出るんですね。

 

既製品の標準的な納まりにするとどうしてもよくある景色になってしまいます。

 

既製品をそれ以上に見せるような納まり、使い方ができるようになりたいものです。

 

もちろん、機能性は損なわないことは大前提ですが。

 

 

 

 

 

 

 

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