面白い建築用語
今回は、日常でよく使うことばが建築用語になるとどんな意味になるのか、ご紹介します。
1)笑う・・・本来くっついていなければならない部分に隙間があくこと。
2)逃げ(遊び)・・・部材の歪みや誤差の調整のために、部材間の位置や寸法に余裕を持たせること。
3)水・・・水平のこと。
4)いじめる・・・仕口などが、かたくて入らない材料を無理に入れたり、あるいは片方の部材を切り欠くなどして、いじめて無理やり納めること。
5)いってこい・・・長い材料を一度送り出してから、引いて所定の位置におさめること。
6)芋(芋目地)・・・タイルや煉瓦で縦目地をそろえて張ったり、積むこと。
7)馬(馬目地)・・・タイルや煉瓦で縦目地を交互にして張ったり、積むこと。
8)チリ・・・2つの面の段差のこと
9)留・・・2つの材料の出隅を45°にカットして合わせること。
10)馬鹿(馬鹿棒)・・・工事現場にある木切を使って、所定の長さのところに横線を引いて、多くの箇所に所定の長さ(高さ)の位置に印をつけるための簡易的な道具のこと。
11)鼻(鼻隠し)・・・屋根の垂木の先端を隠すための板のこと。
12)ラーメン・・・柱と梁から構成される構造形式のこと。
13)拝む・・・直立しているべきものが傾いていること。
まだまだありますが、今回はこんなところにしますね。
これらの用語の中で、設計あるいは現場で特に注意しなくてはいけないのは「逃げ」です。
「逃げ」の無い設計は無理な施工につながり、結果的に汚くなってしまったり、納まらなくなってしまいます。
一般的には「逃げ」というと、ネガティブな感じがしますが、現場での施工が多い建築ではとっても重要なんですね。
建築に限らずこの「逃げ」という考え方は重要な気がします。