地震に強い木造住宅の条件とは|耐震等級・構造・設計のポイント

日本は、世界でも有数の地震大国です。大きな地震が起こるたびに「やっぱり地震に強い家じゃないと心配」と感じる方も多いのではないでしょうか。家づくりを考えるうえで、「もしものときに家族を守れるか」は、とても大切なテーマですよね。

そんな中でよく聞かれるのが、「木造住宅って、本当に地震に強いの?」という声です。鉄筋コンクリート造や鉄骨造と比べると、木造はどうしても“軽くて柔らかい”というイメージがあるため、「なんとなく頼りない」と思ってしまう方も少なくありません。

でも実は、現代の木造住宅は、しっかりとした設計と構造の工夫をすれば、高い耐震性能を発揮できるんですよ。技術の進化や法制度の整備によって、「安心できる木の家」を建てるための知識や方法が、ずいぶんと明確になってきているのです。

このコラムでは、「木造=地震に弱い」という誤解を解きながら、本当に地震に強い木造住宅を実現するために知っておきたいポイントを分かりやすくご紹介していきます。

たとえば、

  • 「耐震等級って、結局いくつが安心なの?」
  • 「構造計算って必要?どう違うの?」
  • 「間取りや吹き抜けがあっても、地震に強い家はできるの?」

といった疑問にもお答えしながら、設計の工夫や構造材、金物選びまで幅広くお話しします。また、私たち設計事務所が実際にどのような考え方で「安心できる木の家」をつくっているのかも、具体的にご紹介します。

「木の家が好き。でも、家族を守れる強さも大切にしたい」
そんな方にこそ、ぜひ読んでいただきたい内容です。地震に負けない家づくりのために、まずは正しい知識を手に入れることからはじめてみませんか?

目次

木造住宅は本当に地震に弱いの?その誤解と本当の話

「木造住宅って、地震に弱いんじゃないの?」
そう思われる方、多くいらっしゃるのではないかと思います。。とくにテレビやニュースで、大きな地震の被害の映像を見るたびに、木造の家が倒壊しているシーンが印象に残ってしまいますよね。

たしかに、過去の大地震では、古い木造住宅が多く倒壊したという事実があります。たとえば1995年の阪神淡路大震災では、木造の家が次々と倒れてしまい、多くの方が命を落としました。このときの映像や報道が、「木造=地震に弱い」というイメージを強く残すきっかけになったとも言えます。

でも、ここで大切なのは「どんな木造住宅だったのか」という点です。

実は、倒壊した多くの木造住宅は、1981年以前の“旧耐震基準”で建てられた家でした。当時は、今ほど耐震に関する考え方や技術が整っておらず、今の基準から見ると不十分な構造の家が多かったのです。

一方、2000年以降の「現行の耐震基準」では、耐震性に関する考え方が大きく変わりました。壁の量や配置のバランス、接合部の強度などがより厳しくチェックされるようになり、しっかりと設計された木造住宅なら、高い耐震性能を持たせることができるようになったのです。


木造住宅には「軽さ」と「しなやかさ」という強みがある

実は、木造住宅には地震に対して有利な面もあります。それが「軽さ」と「しなやかさ」という特性です。

まず、木造住宅は他の構造(鉄筋コンクリート造や鉄骨造など)と比べて軽いというのが特徴です。地震のとき、建物には“揺れ”によって大きな力(地震力)がかかりますが、この力は建物が重いほど大きくなります。つまり、建物が軽ければ軽いほど、地震による負担も小さくなるんです。

さらに、木という素材はとても“粘り強く、しなやか”。コンクリートのようにカチッと硬い材料は、ある一定の力を超えると一気に壊れてしまうことがありますが、木は力を受けたときにしなることで、エネルギーを吸収しやすいという性質があります。言いかえれば、「壊れにくく、揺れに耐えながら踏ん張れる素材」なんです。

もちろん、木造住宅だからといって“何もしなくても安全”というわけではありません。でも、正しい設計と構造計算を行えば、木造でもしっかりと地震に強い家をつくることができます。

だからこそ、家を建てるときは、「木造だから不安」と決めつけるのではなく、「どんな設計がされているか」「どんな構造的工夫がされているか」をしっかり見ることが大切です。

耐震等級ってなに?“等級3”が地震に強い家のカギになる理由

「耐震等級って聞いたことあるけど、正直よくわからない…」
家づくりを考え始めたばかりの方から、よくそんな声を聞きます。でも実は、この“耐震等級”こそが、地震に強い家を選ぶうえでとても大切なポイントなんです。

耐震等級とは?住宅の“地震への強さ”を示す基準

耐震等級は、建物がどれくらいの揺れに耐えられるかを数字で示した指標です。国が定める「住宅性能表示制度」によって、次の3段階に分類されています:

  • 等級1(最低基準)
     建築基準法で定められた最低限の耐震性能。震度6強〜7程度の地震でも「一応、倒壊しない」ことが前提とされています。つまり、“命は守れるレベル”ですが、住み続けられる保証まではありません
  • 等級2
     等級1の1.25倍の強さ。学校や病院など、多くの人が集まる公共施設で求められるレベルです。等級1よりもかなり安心感があります。
  • 等級3(最高等級)
     等級1の1.5倍の耐震性能。消防署や警察署など、防災の最前線となる施設でも採用される「最も地震に強い」グレードです。

つまり、等級3の家というのは、“震度7クラスの大地震が繰り返し起こっても壊れにくい”レベルを目指して設計されている家なんです。


実際どうだった?熊本地震で明らかになった「等級3の実力」

耐震等級3の家が本当に強いのか?
それを裏付けたのが、2016年に起きた熊本地震です。

この地震では、震度7の揺れが短期間に2度も発生し、多くの家屋が倒壊・半壊しました。ところが、調査によると、耐震等級3の木造住宅はほとんど損傷がなかったという報告があります。

つまり、連続する大地震にもしっかり耐え抜いたという実績があるんです。これは単なる理論ではなく、実際の災害を通して証明された“安心”の証と言えます。


注文住宅で耐震等級3を実現するには?

「じゃあ、自分の家も等級3にしたい!」と思った方も多いかもしれません。実際、耐震等級3は、建築基準法よりも1.5倍の耐震性能がある、非常に心強い基準です。

そしてこの等級3、実は「壁量計算」と呼ばれる、方法で取得可能です。これは住宅性能表示制度に準拠した計算方法で、適切な壁の量と配置、水平構面の耐力などを求めることで、正式に等級3と認定されます。

ただし、壁量計算では各部材の強度まではチェックできません
そのため、各部材の大きさなどを含めてより確かな構造を検討するなら、「許容応力度計算」という高度な構造計算を行うことが良いと思います。

そうすることで、安全性をより確実にチェックすることができます。

この計算では、建物全体にかかる力(地震・風・雪など)の流れを数値でシミュレーションし、柱・梁・耐力壁・接合部の強度や配置バランスを総合的に検討します。
つまり、「建物全体で、どうやって地震の力を受け止めるか?」をしっかり設計するイメージです。

もちろん、許容応力度計算には手間もコストもかかりますが、耐震性への信頼性をより高めたい方にとっては、安心のための大切なステップだと私たちは考えています。

“もしも”のとき、家がどうふるまうか

地震が起こったとき、家がどう耐えるかは、そこで暮らす家族の安全を大きく左右します。
表面的なデザインや間取りも大切ですが、その奥にある「構造の安心感」こそ、本当に長く住める家に必要な土台です。

「安心して住み続けたい」
「家族を守れる家を建てたい」

そんな想いがあるなら、ぜひ“耐震等級3”という選択を、家づくりの基準のひとつにしてみてください。

地震に強い木の家は「構造計算」がカギ|許容応力度計算とは?

「うちは木造住宅を建てる予定だけど、構造計算って必要なのかな?」
そんな疑問を持つ方も多いかもしれません。実は、木造住宅の“本当の強さ”をつくるには、設計の段階でしっかりとした構造検討が欠かせません。

ここでは、「壁量計算」と「許容応力度計算」の違いをわかりやすくご説明しながら、なぜ“ちゃんとした構造計算”が大切なのかをお伝えしていきます。


木造住宅には2つの構造計算方法がある

木造住宅を建てるときに使われる代表的な構造チェックの方法には、大きく分けて2つあります。一つは「壁量計算」、もう一つは「許容応力度計算」です。

多くの木造住宅で採用されているのが、「壁量計算」と呼ばれる構造チェック。これは建築基準法や住宅性能表示制度にもとづいて、耐力壁の量や配置のバランス、接合部の金物の強さなどを確認する方法です。

この計算では、
耐力壁の量(壁量計算)
壁のバランス(偏心率の確認)
接合部の強度(金物の選定とN値計算)

といった項目がチェックされるため、ただ単に「壁の量だけを見ている」というわけではありません。

ただし注意が必要なのは、この方法では、梁などの部材の大きさはスパン表というもので確認するのですが、少し複雑な架構では、スパン表を使って部材を決めるのはかなりむづかしいのです。

そういったケースでは、より詳細な「許容応力度計算」による構造設計によって、構造部材を決めるのが望ましいと思います。

“力の流れ”まで見えるのが「許容応力度計算」

そこで、私たちは構造については、「許容応力度計算」という本格的な構造設計の方法を採用しています。
名前はちょっと難しく感じるかもしれませんが、簡単に言うと「建物にかかる力と、それに対する各部材の強さを、ちゃんと数値で確かめる」もの。

この計算では、以下のようなことを細かくチェックします:

地震や台風、雪など、家にかかるさまざまな力を正確に計算
柱や梁が、その力に耐えられるだけの“断面(太さ)”を持っているか
耐力壁がバランスよく配置されているか
接合部(柱と梁の接続)に、適切な金物が使われているか

つまり、家全体の“力の流れ”を視覚化しながら、安全性を総合的に検討できるのが、許容応力度計算の強みなんです。


揺れに「耐える」だけじゃなく、「損傷を抑える」ために

地震が起きたとき、「倒壊しない家」にすることはもちろん重要ですが、さらにもう一歩踏み込んで考えると…

「大きな揺れのあとも、その家に住み続けられるか?」

という点も、とても大切な視点です。

許容応力度計算で丁寧に設計された家は、揺れによるダメージが最小限に抑えられるように工夫されているため、地震後も安心して暮らし続けられる可能性が高くなります。


設計事務所だからできる、構造へのこだわり

私たちの設計事務所では、すべての木造住宅で「許容応力度計算」による構造設計を基本としています。
これは「安心して長く住める家をつくりたい」という想いがあるから。

「デザインや間取りにこだわりたいけど、耐震性も妥協したくない」
そんなご要望に応えながら、安全性と快適性のバランスをとるのが建築士の仕事だと考えています。



地震に強くするための「構造設計」の工夫とは?

家の見えない部分にこそ、大きな安心があります。

「地震に強い家にしたい」と思ったとき、設計の中でどう「構造の工夫」をするかも、とても大切なポイントなんです。

ここでは、見えないけれど確かな安心を支える、「構造設計の基本的な考え方」について、わかりやすくご紹介します。


耐震性は“量”より“バランス”が大事|耐力壁と偏心の話

まず、耐震設計の基礎といえるのが「耐力壁(たいりょくへき)」の存在です。
これは、地震や台風の“横からの力”に抵抗してくれる壁のことで、家をグラグラっと揺らされたときにグッと踏ん張ってくれる重要な部分です。

「じゃあ、たくさん壁を入れれば強くなるんでしょ?」と思うかもしれませんが、実はそれだけでは不十分なんです。

たとえば…
壁が家の片側に偏っていると → 地震の揺れで家が“ねじれる”ように動いてしまい、バランスを崩して壊れやすくなる
前後方向には壁が多いけど、横方向には少ないと → 横揺れに弱くなってしまう

こうした現象を「偏心(へんしん)」といいます。

つまり、大切なのは“耐力壁の量”よりも“配置のバランス”
建物の重心と剛心(耐力壁の中心)がズレないように、左右・前後にバランスよく配置することが、地震に強い家をつくるうえで欠かせません。

設計の初期段階からこのバランスを考えることが、将来の安心につながります。


柱や梁のサイズにも根拠がある|“骨組みの設計”が重要です

木造住宅の「柱」や「梁」は、人間の体でいうと“骨”のような存在。
この骨組みがしっかりしていないと、いくら壁や金物が頑張っても、地震の力に耐えることができません。

たとえば…

柱が細すぎると → 地震の力でグラグラと揺れて、倒壊の危険性が高くなる
梁のスパン(長さ)が長すぎると → 重みでたわみが生じ、最悪の場合は折れてしまうことも

このため、構造計算によって必要な太さ・材種をしっかり決めることがとても大事なんです。

ちなみに、設計の中で「どうしても広い空間を取りたい!」という場合でも、柱の位置を工夫したり、梁のサイズを大きくしたり、時には鉄骨を併用したりして、安全性とデザインを両立する方法もあります。そうした検討ができるのは、やはり設計事務所ならではです。


見落としがちだけど超重要!接合部と構造金物の役割

家の中でもっとも力が集中するのが、接合部(柱と梁がつながる部分)です。
この部分が弱いと、強い揺れが来たときに“ポキッ”と折れてしまうこともあります。

そこで登場するのが、「構造金物(こうぞうかなもの)」と呼ばれる、金属製の補強パーツです。

たとえば…

柱と基礎をしっかり固定する「ホールダウン金物」
梁と梁の交差を補強する「羽子板ボルト」
筋交と土台をつなぐ「筋交いプレート」

こうした金物を、どこに、どの種類を、どれだけ使うかは、すべて構造計算によって判断されます。適切な金物を適切な場所に配置することは、木造住宅の耐震性を支える“最後のピース”とも言える重要な仕事です。



“見えない安心”を丁寧につくるのが構造設計

家づくりにおいて、「耐震性」は図面だけでは見えにくい部分ですが、最終的な暮らしの安心感を左右する、とても大事な要素です。

・壁のバランスを取ること
・骨組みをしっかり考えること
・金物で仕上げること

こうしたひとつひとつの工程を丁寧に積み重ねることで、地震に負けない家を実現することができます。

耐震性能を高めるための部材と技術

見えないけど頼れる、「安心」を支える工夫たち。

家づくりの中で“地震に強い構造”を実現するには、柱や壁の配置だけでなく、「どんな部材や技術を使うか」も大きなカギになります。ここでは、耐震性をより高めるための注目すべき素材や仕組みを、少し掘り下げてご紹介していきます。


「面」で支える時代へ|構造用耐震パネルと制震ダンパー

昔の木造住宅は、「柱と梁」と「筋交い(すじかい)」で構造を支えるのが一般的でしたが、最近ではそれに加えて、“面”で建物を強くする方法が主流になってきました。

構造用耐震パネルって何?

「構造用耐震パネル」とは、柱と柱の間に構造用合板や面材を張ることで、壁を“面”として力を受け止められるようにする仕組みです。これによって、地震の力が家全体にバランスよく分散され、部分的な負荷がかかりにくくなります。

従来の筋交いだけの構造より、面で支える分だけ強く、しかも揺れによる変形が少ないというメリットがあります。

さらに安心をプラスする「制震ダンパー」

耐震だけでは不安、という方に注目されているのが「制震(せいしん)ダンパー」。
これは、地震の揺れを“吸収”する装置です。ショックを和らげる“クッション”のようなもので、建物の柱や壁の一部に設置します。

ポイントは、「繰り返しの地震に強い」という点。
大きな本震だけでなく、その後に続く余震でも、揺れをしっかり吸収してくれるため、建物の劣化や損傷を最小限に抑えることができます。


構造面材の選び方|合板?モイス?ダイライト?

構造用パネルにはいくつか種類があります。それぞれに特徴があるので、建物の立地や用途に応じて選ぶことが大切です。

材料名特徴
構造用合板ベーシックな木製パネル。コストパフォーマンスに優れ、壁倍率(強さの指標)も高い。
モイス(MOISS)無機質系素材で、防火・防蟻・調湿性能が高く、室内の環境にも配慮できる。
ダイライト耐火性・耐湿性に強く、壁倍率も高い。火災に強い家を目指す場合に選ばれやすい。

「構造面材なんて、全部一緒じゃないの?」と思われるかもしれませんが、湿気が多い地域、火災リスクが高い立地、断熱材との相性など、設計者が細かく判断して使い分けています。


金物工法の進化で、接合部がもっと強く

昔の在来工法では、大工さんの手刻みによって木材を加工し、木同士を“ほぞ”や“込み栓”で接合していました。
もちろんこれも日本の伝統技術として優れていますが、近年では「金物工法」が主流になり、精度と強度が大きく進化しています。

プレカットと専用金物で高精度に

プレカットとは、柱や梁をあらかじめ工場でミリ単位で加工しておく仕組み。これにより、施工の精度が高くなり、建てた後のズレやねじれも起きにくくなります。

さらに、接合部には専用の引き抜き金物(ホールダウン金物など)を使うことで、地震で引っ張られる力にも耐えられるようになります。

特に高耐震仕様の住宅では…

  • 柱の脚元には「柱脚金物」
  • 柱の上部(梁との接点)には「柱頭金物」
  • 耐力壁の接合部には「プレート金物」

…など、目的ごとに適した金物を選定して、がっちり固定するのが標準になっています。


設計段階で決まる「揺れにくい家」のつくり方

地震に強い家は、設計の段階でしっかり土台が作られているんです。


直下率ってなに?「上下の柱や壁の位置を揃えること」が大事!

まず「直下率」という言葉、聞いたことありますか?
これは「2階の柱や壁の下に、ちゃんと1階の柱や壁がある割合」のことを言います。

なんでこれが大事かというと…

地震の揺れで建物が動くとき、上の階の柱や壁の重さや力が、下の階にしっかり伝わらないと、柱や梁に変な負担がかかってしまうんです。
もし2階の柱が1階の柱とズレていたら、地震の力がうまく逃げずに「ねじれ」や「ゆがみ」が起きやすくなります。

だから直下率が高い=上下の柱や壁の位置が揃っていることは、揺れにくくて丈夫な家づくりの基本と言えるんですね。

直下率について詳しくは、「その間取り大丈夫? 安全な間取りの見分け方-1(壁・柱直下率とは)」をご覧ください


間取りと耐力壁のバランス|広いLDKや吹き抜けも工夫次第でOK!

「広々したリビング・ダイニングが欲しい!」
「開放的な吹き抜けもつくりたい!」という希望は、多くの人が持っていますよね。

でも、こうした間取りは壁が少なくなりがちなので、耐震の面から見るとちょっと難しいポイントでもあります。壁が少ないと、地震の力を支える壁の数も減るので、家全体が揺れやすくなるリスクがあるんです。

でも平面計画の工夫で、広いLDKを作ることは可能です。
また、構造設計の専門家がしっかり構造計算をすれば、広い空間に見合った部材を設定するなどして
「耐震性」と「デザインの自由度」を両立することは十分可能です。

つまり、間取りの希望があっても、あきらめずに設計者と相談しながら工夫していくのが大切なんです。


吹き抜けや大開口をつくるときのポイント

吹き抜けや大きな窓、ガラス張りの開口部は、とても魅力的ですよね。自然光がたっぷり入って気持ちよく、部屋全体が広く感じられます。

でも、これらは「壁や柱が減る」ので、構造的にはどうしても弱くなりがち。
だからこそ、設計の段階で以下のようなポイントに注意が必要です。

  • 吹き抜けの場所とバランスを考える
     吹き抜けの位置が偏っていると、揺れたときに家全体が不安定になるので、バランスよく配置するのが大事です。
  • 梁(はり)の補強
     吹き抜けの周りには長い梁が必要になることが多いですが、梁が細すぎたり弱すぎると揺れやすくなるので、太さや強度をしっかり検討します。
  • 構造面材の活用
     吹き抜け周辺の壁には、耐震性の高い構造用合板などの面材を使い、壁を強化して家全体のバランスを取ります。


信頼できる建築士とじっくり話し合いながら進めることで、「理想の間取り」と「安心できる耐震性」の両方を手に入れられますよ。


足立和太建築設計室の「地震に強い家づくり」へのこだわり

耐震等級3&許容応力度計算を「標準仕様」にしています

当設計室では、新築の木造住宅すべてにおいて、耐震性能の最高ランクである「耐震等級3」を標準仕様としています。
さらに、安全性を厳密にチェックするために、構造の詳細な計算である
「許容応力度計算」も必ず実施。これにより、単に「壁の数が足りている」だけではない、建物全体の力の流れやバランスまでしっかり確認しています。

このような厳しい基準を早い段階から設計に取り入れることで、耐震性はもちろん、間取りやデザインの自由度も両立させられるのが大きな強みです。設計担当者と構造設計者が密に連携しながら、理想の住まいを形にしていきます。


傾斜地や変形地、旗竿地でも柔軟に対応します

「変形地だから無理かな…」
「旗竿地で設計できるの?」と悩まれる方も多いですが、ご安心ください。

当事務所では、一般的に構造設計が難しいと言われるような傾斜地や変形地でも、
それぞれの土地の特徴をしっかりと把握し、その敷地に最適な耐震設計プランを提案します。

ただ強いだけでなく、土地の条件や周辺環境に合わせた柔軟な設計対応ができるのも、設計事務所ならではの強み。
敷地の形や広さに制限があっても、「理想の暮らし」を諦めることなく形にできます。


私たちが一番大切にしているのは、「木造住宅でも安心して長く暮らせる家をつくること」です。

耐震等級3をしっかり確保しながら、吹き抜けのある開放的な空間や大きな窓のある明るいリビング、自然素材をふんだんに使った健康的な内装など、デザイン性にも妥協しません。

耐震性能に加えて、住み心地の良さや美しさも大切にすること。これが私たちの設計の基本姿勢です。

まとめ|木造住宅でも「地震に強い家」はちゃんと作れます!

地震に強い家をつくるには、ただ強い材料を使うだけでは不十分です。家全体のバランスや、地震の力がどう伝わっていくかという「力の流れ」をしっかり理解した上での設計がとっても大切なんです。

つまり、地震に負けない家づくりは、実は設計の段階でほぼ決まってしまいます。構造材や耐震金物の選定はもちろん、壁の配置や柱・梁の強さ、接合部の工夫など、細かい部分まで計算しながら進めることで、安全性がグッと高まるんですね。

木造住宅は軽くてしなやかな素材だからこそ、きちんと設計・施工されれば、鉄やコンクリートの家にも負けない耐震性能を発揮できます。
それに、木のぬくもりやデザインの自由度も活かせるのが大きな魅力です。

だから、もし「地震に強い木の家に住みたい!」と思ったら、まずは信頼できる専門の設計事務所に相談してみてください。
あなたの土地や暮らしにピッタリ合った、安心して長く暮らせる家づくりを、一緒に考えてくれますよ。

木造住宅の魅力を活かしつつ、安全で快適な家づくりを目指すなら、正しい構造設計が欠かせません。
ぜひ、理想の住まいづくりの第一歩として、プロの力を活用してみてくださいね!

もし、地震に強くてデザインも妥協しない理想の木造住宅をお考えなら、ぜひ一度【足立和太建築設計室】にご相談ください。
土地の特徴やご家族のライフスタイルに合わせて、耐震性能はもちろん、快適で暮らしやすい家づくりを丁寧にサポートいたします。

無料相談も承っておりますので、気軽にお問い合わせいただければ嬉しいです。
安心して長く住み続けられる「地震に強い木の家」を、一緒に実現しましょう!

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