設計コンセプト
- 目指している住宅は、性能が良く、かつデザイン性のある住み心地の良い家
- 夏涼しく、冬に暖かい家。断熱性、気密性、耐震性は高く、安心できる家
- 完成した建物の佇まいは、景観に寄与するものでありたい
性能へのこだわり
当社が設計する上で、こだわりを持っている6つの住宅性能
- 断熱性
- 安全性
- 空調方式
- 結露対策
- シロアリ対策
- 光熱費シミュレーション
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断熱性
断熱とは、建物の外気に面する部分を全て断熱材で覆ってしまい、魔法瓶のようにすることで、外部からの熱の侵入を防ぎ、内部からの熱の流出を少なくする働きをするものです。

令和3年までは「断熱等級4」が最高基準でしたが、令和4年に「断熱等級7」まで創設されました。
断熱等級が上がれば断熱性能は向上します。しかし、コストも上がってしまいます。当社では断熱性能とコストとを考えた中で、最も現実的と思われるのは断熱等級6。そこで「断熱等級6」を基準として設計しています。
断熱等級6を確保できれば、下記のような効果が期待できます。
- 少ない暖房費で快適な環境となる
- 体感温度が上がり、より暖かく感じます
- ヒートショックの軽減
- 結露やカビの防止
断熱性能を上げることで、健康的な生活を送ることができるようになります。
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安全性
安全性については、以下の基準にこだわりを持っています。
構造の強度を表す指標が耐震等級です。これは、品確法表示制度により、地震力に対する安全性の程度を等級として表したものです。
耐震等級は1から3まであります。
- 「耐震等級1」・・・建築基準法で定められた最低限の耐震性能です。震度5でほとんど損傷はなく、震度6強〜7の地震でも即倒壊はしないレベルですが、柱・梁が大破する可能性が高く、建て直しの必要性が高い。
- 「耐震等級2」・・・耐震等級1の1.25倍の強度があり、震度6強〜7の地震でも一定の補修程度で住み続けられるレベルです。この等級以上だと「長期優良住宅」としての認定が受けられます。
- 「耐震等級3」・・・耐震等級1の1.5倍の強度があり、震度6強〜7の地震でも軽い補修で住み続けられるレベルです。
耐震等級3

このような耐震等級は「性能表示計算」による方法と「許容応力度計算」という本格的な「構造計算」で求める方法と2通りあります。同じ「耐震等級」でも計算方法によって実際の強度は少し違います。
許容応力度計算という構造計算による耐震等級のほうが、性能表示計算による強度より強いと言えます。ただ、性能表示計算による耐震等級でも構造性能としての強度には全く問題はありません。
言えることは許容応力度計算による耐震等級の方がより安全性のレベルが高いということです。
当設計室では、こうした理由により、どの建物も許容応力度計算による「耐震等級3」の設計を基本としています。
耐風等級2
耐風等級は馴染みのない言葉かもしれませんので、説明します。耐風等級には2つあります。
耐風等級1とは
- 極めて稀に(500年に1度程度)発生する暴風による力に対して「倒壊」「崩壊」しない
- 稀に(50年に1度程度)発生する暴風による力に対して「損傷」しない
極めて稀に発生する暴風とは伊勢湾台風で観測された最大瞬間風速約50m/sが目安です。
耐風等級2とは
- 耐風等級1の1.2倍の強度
最大瞬間風速60 m/sに耐えるということになります。当設計室では「耐風等級2」を基本としています。
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空調方式

空調方式でおすすめしているのは「床下エアコン」といわれる暖房方式です。
家庭用のエアコン1台を床下に設置して、床下に温風を吹き出し、床面を温めると同時に床面に設けた吹き出し口から温風が出て、家全体を温めるというものです。
床下の空間は床全面に広がっているため、各居室だけでなく、トイレや洗面脱衣室、廊下なども均一に暖めることができます。
家庭用のエアコン1台で済むため、初期費用が大変安いという大きな利点があります。
一般的なヒートポンプエアコンですので、非常に省エネルギーという魅力があります。
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結露対策
結露には表面結露と内部結露の2種類あります。
表面結露は断熱性能をあげることで解決できますが、怖いのは内部結露です。
外側からは見えないので、気づかないうちに構造体を腐食させてしまうことがあります。
当社の設計では住宅医協会のソフトウェアにより結露計算を行い、しっかりとした結露対策を行います。

上図で赤い線と青い線とが交差してしまうとそこで結露が発生するということになります。
この例では交差していないので、結露の心配はありません。
また、注意すべき点は結露計算における国の条件設定基準が下記のようにとても甘いことです。
外気条件 | 温度・・・建設地の最寒月の平均気温 湿度・・・70% |
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室内条件 | 温度・・・15℃ 湿度・・・60% |
外気条件が最寒月の平均気温であり、最低気温ではない点、さらに室内条件では温度が15℃という比較的低い条件設定となっている点です。
ですが、高断熱の住宅では室温は20℃を超えます。そのため、実情にあった計算をする必要があります。
この結露計算は断熱材メーカーに依頼することも可能ですが、設定条件は国の基準に基づいているため、「結露しない」と評価されても、それは室温が15℃の条件下での結果であると理解する必要があります。
室温が20℃になった場合、結露のリスクが高まる可能性があります。
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シロアリ対策
シロアリは湿気を好みますので、湿気を排除する必要があります。
基礎は基本的にはべた基礎とし、基礎下には防湿シートを一面に敷き込み、地面からの湿気を防ぎます。
そして、土台下には基礎パッキンと言われる材料を挟み込み、そこから通気を取り、床下を常時乾燥した状態にします。
また、土台、柱などの構造材はシロアリが嫌うヒノキを使うのが良いと思います。
その上で、土台、柱(土台から1mほどの範囲まで)に防蟻材を塗布します。
防蟻材は有機系の毒性がある薬剤と、無機系で毒性のないホウ酸という薬剤があります。
即効性があるのは有機系の薬剤ですが、こちらは最大5年ほどで効果が切れてしまいます。
一方、ホウ酸は即効性は低いですが効果は長期にわたります。
一長一短ですので、その都度御相談して対策を決めていきます。
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光熱費のシミュレーション
「家の燃費」という概念があります。
これは、「その家で1年間暮らす場合に必要な冷暖房エネルギーと給湯エネルギーのコスト」のことを言います。
一般的に車を買い替える時には皆さん燃費性能を気にします。でも住宅に関してはほとんどの方が、この燃費という考え方をしません。
しかし、住宅は長く住み続けるものですから、住宅こそ燃費を考慮すべきです。ローコストで建てたとしても、断熱性能が低く、エネルギーコストがかさんでしまっては、長期的な視点で見ると経済的ではありません。
当設計室では、QPEXというソフトにより、その家の断熱性能から年間のエネルギーコストのシミュレーションを行い、イニシャルコストとランニングコストのバランスをとり、住宅に住み続けるためのトータルでのコストの削減を検討して、ご提案を行います。

上図がQPEXによるシミュレーション結果です。
この例は平屋のためエネルギー効率はやや不利ですが、全館24時間冷暖房を行った場合の年間光熱費は55,800円という試算が出ています。
このように、経験と知識、そして最新の基準やツールを複合的に活用し、最適な住宅設計をご提案させていただいております。
それぞれの住宅性能については、もっと詳しい情報や資料もございますので住宅性能について気になっておられる方は、当ホームページの「お問い合わせ」からご連絡ください。