2021年5月23日

「国立代々木競技場」が重要文化財に指定され、さらに「世界遺産」への夢、と題して新聞に記事が掲載されていました。

 

設計者は超有名な丹下健三さんです。

 

先回のブログでご紹介した車のショールームの設計者の丹下さんのお父様になります。

 

2016年に国立西洋美術館が世界遺産になりましたが、それに引き続いて認定されるといいですね。

 

現在は重要文化財に指定されて、「第一ステップを超えた」段階だそうです。

 

 

この代々木競技場は、僕も中学校の修学旅行で見学したことがあります。

 

当時、建築のことは何も知りませんでしたが、中に入って、その大胆な空間に、「すごい!」 と感動したことを覚えています。

 

大学に入って、それが丹下さの代表作で、有名な建築だったんだと初めて知りました。

 

 

 

丹下都市建築設計HPより

 

現在多忙を極める建築家の、隈研吾さんもこの建築を見て建築家をこころざしたそうですから、きっとさまざまな人に影響を与えた建築なんだと思います。

 

この代々木競技場は、1964年の東京オリンピックのために建てられました。

 

 

当時、丹下さんは全身全霊で設計に当たっておられましたが、予算がオーバーしてしまい、確か建設省からだったと思いますが、予算を削るように迫られたそうです。

 

困った丹下さんは、当時の大蔵大臣であった、田中角栄さんに建築費の増額の直談判をしたそうです。

 

田中角栄さんもすごい方で、「よし、わかった。予算はなんとかするから、恥ずかしいものは造ってくださるな」と言われ、後押ししてくれたそうです。

 

たらればの話になりますが、もし田中角栄さんが大蔵大臣でなかったら、この20世紀の名建築は生まれていなかったかもしれませんね。

 

 

さて、この代々木競技場ですが、形を見るとわかりますが、直線がほとんどありません。

 

3次元的な曲線で構成されています。

 

1964年というと、今のようにコンピューターがあるわけでもなく、さらに電卓もありません。

 

当時は、設計はT定規と計算尺で設計していたそうですから驚きです。

 

そんな環境の中で、この建築を設計されたとは、すごいとしかいいようがありません。

 

「情熱」と「執念」ですね。

 

 

世界に誇れる名建築ですから、いつまでもいつまでも残っていたほしいものです。

 

 

 

 

 

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