まだまだ名城大学建築学科
3年生から出される課題は建築の基礎である文字の書き方、図面の書き方、線の美しさ、パース(建築の絵)の書き方など様々なものです。
1週間で仕上げて、先輩に見てもらいます。そこで先輩が採点をしますが、評価はA,B,C,Dです。
ここでAもしくはA’の評価が取れれば合格、それ以外は不合格でやり直しです。
さらにその週の新たな課題が出されますので不合格の人は同時に2つの課題をすることになります。
その上に授業の設計課題も重くのしかかってきます。
こうなるともう寝る時間はありません。
こうしてどんどん振り落とされていきます。毎日遅くまでラジオを聴きながら取り組んだものです。
この当時、流行っていた音楽がサザンオールスターズの「勝手にシンドバット」、渡辺真知子の「迷い道」、ツイストの「あんたのバラード」です。今でもこれらの音楽を聴くと当時の苦しくも楽しかったときのことを思い出します。
こうした課題の他に3年生の設計課題の手伝い、4年生の卒業設計の手伝いもします。
研究室に泊まり込んで、風呂にも入らずひたすら図面を書きます。
忙しい時は3日間で2時間ほどしか寝ることができませんでした。
当時研究室では2年生は奴隷、3年生は人間、4年生は神様と考えられていました。
とても活気のある研究室で、今思うと、とても楽しい青春時代でした。
こうして2年生で最終的に残ったのは数十人いた中でたったの4名です。その中に僕も入ることができました。
下の写真は当時の課題で最も手間のかかった課題です。
プロの書いたB4サイズ(257mm X 364mm)のお手本を、A1サイズ(594mm X 841mm)に拡大してインキングで書けというものです。
インクで書きますから、線を引き間違えたり、インクがポタッとおちたら、やり直しです。
これが合格しなければ、やり直しとなりますが、その時は絶望感に打ちひしがれたことでしょう。
僕ですか?
運良く合格できましたよ。よかった。よかった。
Categorised in: プロフィール物語